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特殊清掃を扱う専門会社「特殊清掃24時」:特殊清掃「戦う男たち」2006年分

特殊清掃「戦う男たち」

リサイクルの陰に

当社は、遺体関係で色々なサービスや物品販売を手掛けている会社である。

私が担当する仕事のほとんどは特殊清掃だが、ただの遺品処理・遺品回収の仕事もたまにはある。

そこでよく遭遇するのが、リサイクル可能な電気製品・家具類の買い取りである。

当社も厳正に品定めをして、買い取れる物は買い取るが、私の買い取り基準はかなり辛い!一般のリサイクル業者なら安易に安値で買い取っていきそうなものでも、私は買わない。

その理由は色々あるが、まずは遺族が考えている程の価値がないものが圧倒的に多いこと、そして次はそれが「遺品である」ということである。妙ないわくがついた品である可能性が否定できないのである。

しかも、特殊清掃の現場で、遺族がリサイクル業者と電話で打ち合わせしている現場にも何度か遭遇したことがある。

そんな時は「これを売るつもりか?」と思う。

確かに、死体の腐敗液が直接付着している訳でもなく、ウジやハエは拭けばとれるもだが、これをリサイクル業者へ売ろうとするとは、良心の呵責はないのだろうか。

もちろん、品物は私きれいにしたうえで、遺族が別のところへ運んでからリサイクル業者へ引き渡すか、特殊清掃の完了後にリサイクル業者を呼んで見積りをさせるか、である。

百歩譲って、ただの遺品をリサイクルの回すのはよしとしても、腐乱現場にあった品物をリサイクル店に売るのは、好ましいとは思わない。

世の中には「知らぬが仏」ということがたくさんあり、それで世の中がうまく回っていることも承知しているが、リサイクル品を買うときは、くれぐれもご注意を。
その傍で、死体が腐っていたかもしれないからね。

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