特殊清掃を扱う専門会社「特殊清掃24時」:特殊清掃「戦う男たち」2006年分
特殊清掃「戦う男たち」
暑中お見舞い申し上げます
私のブログも何のお陰か二ヶ月続けることができた。
訳あって現在は非公開にしている読者からの書き込みは、それがどんなに短い文章でも、学ぶこと、感じることがある。
精神的にも支えられている部分がある。感謝である。
過ぎていく時間のスピード感は、その時々によって違う。辛く苦しい時は長く感じ、楽しく幸せな時は短く感じる・・・そう感じる人も少なくないのではないだろうか。
かく言う私もその一人。
特に、最近は時間の経過を早く感じる。・・・と言う事は、今の私は幸せなのだろうか(?)。
時に、「長生きしたい」と思ったり「長生きしたくない」と思ったり、また、「死にたくない」と思ったり「死にたい」と思ったり。
少しでも命を永らえようと重い病気と必死に闘っている人もいれば、自ら死を選ぶ人もいる。
こんな仕事をやっていると、いやでも自分なりの死生観というものができ上がってくる。
読者からの書き込みに、私の文章力を誉めてくれるものが少なくない。
その裏腹に、私は読書がかなり苦手だし自分でも文才があるとは思えないのだが、誉められると素直に嬉しい。
ちなみに、書いている内容・文章は一語一句、間違いなく私自身が書いているものであって、俗にいうゴーストライターがいる訳ではない。
たまに誤字や脱字、文法的におかしい点もあると思うが、まぁ、それもご愛嬌。
時間があるときに、思いつくままを書いているもので御容赦を。
ただ、ホームページにアップロードしているのは私ではない。
「アナログ人間」と自称している私がそんなテクニックを持っているはずがない。
では、誰がやっているかというと、当初、私にブログを書くように提案した同僚である。
今は、本ブログ運営には欠かせない相棒みたいな存在なので、ここでは「管理人」と呼ぶことにしよう。
私は、Word打ちした文章を、その同僚宛にメールし、その同僚が毎朝アップしてくれているのである。
だから、アップする時間もその同僚次第(その時刻で管理人の出勤時間が分かる)。
「ブログは毎日更新した方がいい!」と提案したのも管理人。
当然、アップロードは会社でしかできない。
私を甘く見ていたのか、勝手に休刊日を作るとでも思っていたのか、私が休まず記事を送るものだから、それを毎朝アップせざるを得ない彼は会社を休めなくなっている(笑)。
休むとしても、朝は一旦出社してからの早退。
世に中で、私のブログが停止するのを一番望んでいるのは管理人かもしれない。
もっとも、私に妙な仕事を押し付けた訳で、自業自得?
本人は、この記事を読みながらアップロード作業をやる訳で・・・今、複雑な心境だろうな(笑)。
私はPC操作も低レベル。
恥ずかしながら、Excelもマトモに使いこなせない。
世の中のIT化にはかなり乗り遅れてしまっているけど、それで仕事に支障がある訳でもない。
だって、Excelを使えば腐敗液がよく落ちる?
何かをダウンロードして持って行くと、悪臭が緩和される?
そう言ったもんじゃないでしょ(笑)。
また、「本にしたらいい」「書籍化したら売れる」等という話も少なくない。
何事も他人様に評価してもらえることは嬉しいのだが・・・。
当然のことながら、書籍化を提案してくる出版社・編集者はビジネスとして持ってくる。
そして、そういう商行為が悪い訳でも嫌いな訳でもない。
ただ、こんなブログを書籍化することで、世間にいいことがあるのかどうかが見極めきれていない。
このブログを開設した当初は、やたらとテレビや雑誌の取材依頼や書籍化の提案が多く来た。二ヶ月経過した現在は、少し落ち着いている模様。
会社側の判断で取材依頼の多くは断っているようだが、どちらにしろ私自身が取材に応じることはない。そして、これからもそのつもり。
世の中の流れは速い。
そのうち時間が経てば、世間から飽きられるかもしれないしね(笑)。
唯一、「書籍化してもいいかな・・・」と考えられる条件があるとしたら、それは、本の売上金を、親を失った子供達を損得抜きに支援している団体等に寄付するというもの。
ということは、当然、出版社・編集者側は赤字出版ということになるが、それでも志を同じくしてくれる会社があるなら書籍化の話に乗りたいと思う。
当然、私も、手間は惜しまないし、一円たりとも懐に入れるつもりはない。
ま、今の時勢で、そんな度量のある出版会社はない?
私だってお金は欲しい!
しかし、私の正業は物書きではないので、お金が欲しければ自分の正業を頑張るしかない。
下手に副収入でも入ろうものなら、欲深い私なんか銭の力で簡単に骨抜きにされてしまう。
でも、そんなお金を使って、幼くして事故・病気・自殺などで親を失った子供達の役に立つことができれば、何と幸いなことか。
・・・「獲らぬ狸の皮算用」は、これくらいにしておこう。
私は、自分のブログだからといって、何でもかんでも好き勝手に書けばいいと言うものではないと思っている。
くだらないジョークを盛り込んだり、つまらないオチをつけたりして、結構好き勝手に書いていると思われているかもしれないが、私が扱うネタの真実はかなりデリケートなもの。
文章から個人が特定できないような工夫も欠かせない(実は、ここに結構な神経を使っている)。
もちろん、フィクションにならない程度に。
本当はもっと深い部分まで書きたいのだが、現場や個人が特定できないまでに抑えざるを得ないため、読者に思いを伝えきれないもどかしさを覚えることも少なくない。
ま、これは仕方がないことなのだが。
どうしても、掘り下げて書きたいネタがあるときや、当該人物が明らかに「自分のことを書いているな」と分かるような文章を書く時には、事前にブログ掲載の許可と文章のチェックをしてもらっている(実際の数は少ないけど)。
また、過去の作業依頼者が私のブログを読んだとしても不快な思いをさせない配慮も大事。
自分のことを書いてないとしても、「こんな奴に仕事を頼んで失敗した」とは思われたくないのでね。
お分かりのことと思うが、この仕事は毎日決まった場所で決まった数が発生する訳ではない。極めて不規則かつ不安定な特徴を持つ。
特殊清掃がないときは、遺体搬送やエンゼルケア(遺体処置)もやっている。
自慢にもならないが、私は遺体がらみの仕事は何でもやる(できる)便利な人間なのである。
暑い夏の現場作業はキツイ!!特に、私が主に担当する特掃業務は!!
更に、皮肉なことに暑い夏に特掃の依頼は多く舞い込む。
特殊清掃・戦う男達は、今年の夏も暑さに負けず熱い戦いを繰り広げる。
(・・・夏の甲子園じゃないんだから、ちょっとカッコつけ過ぎ?)