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特殊清掃を扱う専門会社「特殊清掃24時」:特殊清掃「戦う男たち」2006年分

特殊清掃「戦う男たち」

うんこのにおい

当たり前の話だが、人間は、一人一人が違う。
身体の造り(外見)はもちろん、内面まで含めるとその違いは明らかだ。

そして、異質の者同士が寄り集まって、この社会やコミュニティーを形成している。
金銭的な利害関係の集まりだったり、趣味思考が同種の集団だったり、血のつながりだったり、その形成要因は様々だ。

世の中には、ホントに色んな人がいて色んな集団がある。
私のような珍者もいれば、特掃隊みたいな珍集団もある。
人の多種多様性は面白い。

そんな世の中だから、合う人・合わない人、好きな人・嫌いな人がいても仕方がない。
個性と個性の融合やぶつかり合いがある。
そんな人間関係にもまれながら、人は成長するのだろうか。

ま、個性を持っていられるのも形がある死体まで。
腐乱死体になってしまえば、個性はなくなる。
そして、「腐乱死体」というカテゴリー自体が個性に代わる強烈な特性を放つようになる。
(※死体と腐乱死体の違いに注意)

この仕事をやっていると、色んな面で新しい発見がある(発見したくなかったモノも多いが)。

その中のひとつが腐乱臭。
人間が腐ったときの腐乱臭は、どの現場・どの人の場合でも同じ臭いがするのだ。
自然摂理の一つか?
当然、強烈な悪臭なのだが、まるで万民共通の原則でもあるかのようだ。。

腐乱臭にも少しくらいは個人差があってもよさそうなのに、どこの腐乱現場に行っても、面白いくらいに(実際は全然おもしろくないけど)同じ臭いがするのは不思議だ。
人間は、腐ってしまうと個性もへったくれもなくなるのか。

一人の人間から出るウ○コでさえ、毎回同じ臭いではない。
同じ人間が出すのだから、毎回同じ臭いがしてもよさそうなのに。
食べたものや体調が影響するのだろうか。

余計な話だか、私は深酒をした翌日に下痢することが多い。
聞くところによると、肝臓が弱っているかららしい。
ウコンでも飲んでからウ○コを出した方がよさそうだ。

更に余計な話だが、管理人は脱糞を一日数回に分けて行うらしい。
聞いて驚いたのはそれだけではない。
和式便器にまたがる時に、ズボン・パンツの片足を完全に抜くらしい(言ってることが分かるかなぁ)。
ズボン・パンツを降ろすだけじゃなく、片足を抜くということ。

くだらな過ぎるネタで脱線してしまった。

一人のウ○コでさえ違う臭いがするのに、不特定多数の腐乱臭が同じ臭いなんて、不可解なものだ。
金持ちでも貧乏人でも、若くても年寄りでも、自殺でも自然死でも、美人でもブ男でも、腐ってしまえばみんな同じ。

通常は、腐乱する前に焼かれる(火葬)。
しかし、それは人為的な行為。
普通に放っておくと誰でも腐る。

しかし、生きているうちは腐らない。
どうせいつかは腐るなら、生きているうちくらいはクサらずに生きていきたいもの。
そう、自分に言い聞かせるこの頃だ。

ちなみに・・・
非常に変な言い方たが、色んな現場に行く中で、いつもの臭いがすると妙な安心感みたいなものがある。
「ウン、この臭い!」
った感じでね。

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