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特殊清掃を扱う専門会社「特殊清掃24時」:特殊清掃「戦う男たち」2007年分

特殊清掃「戦う男たち」

魂、燃やして

2007年が始まって今日で九日目。
長い人だと、昨日まで正月休みだった人もいるだろう(羨ましい)。
「正月休みは昨日でおしまい」「今日から仕事」と言う人も少なくないのではないだろうか。

新年早々のブログの幕開けは、私の気分を反映して低空飛行を続けている。
元来、私の書くものは明るく楽しいネタじゃないもんだから尚更だ。

この正月は、本ブログにとって初めての年越しだったので、正月早々から本ブログを開ける人はいるかどうか、興味のあるところだった。
実際がどうだったかは、管理人に尋いてみないと分からないけど。

年末年始を私が憂鬱に思うことは、過日のブログから何度も書いている通り。
したがって、今日も気分は大して浮いていない・・・と言うより、かなり落ちている。
新年が明けると「また今年も一月からやり直しか・・・」と、過ぎる前から疲れてしまう。
私の悪い癖だ。
一月早々からネガティブオーラを放ってしまって申し訳ない。

特掃ってキツい仕事だけど、高い給料がとれる訳でもない。
一般の人は、高い収入が得られるものと勝手に勘違いする。
「誰もやりたがらない過酷な仕事なんだから、給料くらいは高くないとやってる意味ないでしょ?」
そういう理屈だ。
それが、実際はそうじゃないと分かると、
「じゃ、何のためにやってるの?」
とくる。
そんな事を尋ねられても困る。
私自身でさえも他人事のように
「さぁ・・・なんででしょうねぇ」
と不可思議に思うくらいなんだから。
これが私の天職なのか宿命なのか・・・。

以前のブログにもハッキリ書いたので、話のついでに再び私の昨年の年収を公開しよう。
昨年の私の収入は500万円。
もちろん、手取額ではなく総支給額。
手取月給は30万円台前半。
例年通り、ボーナスはなし。
秋までの月給だと500万を下回りそうだったんだけど、11月・12月と挽回して何とか500万は割らずに済んだ。
前回同様、ウソをついても仕方がないんで正直なところである。
残念ながら、よくなかった一昨年を更に下回ってしまった。

景気が回復してきたのは表の社会だけだろう。
私のような者には関係がない。
労働法規が通用するのも役所や大手企業だけだろう。
私のような者がそんなことを言っていては食べていけない。
ま、ワーキングプアに陥らないことを願って(既に陥っている?)、今年も特掃魂を磨いていこう。

今年も、何人もの死と関わることになるはずだし、ここ数日で既に何人かと関わった。
これからの数は未知数だけど、まずは自殺者が少ないことを願う。
公にされている自殺者数からも分かるように、死にたくて死ぬ人の数は決して少なくない。
しかし、腐乱したい人は少ないのではないだろうか。
汚物を垂れ流し、悪臭を放ち、醜態を晒し、誰からも嫌悪される汚物になりたい人がいるだろうか。
自ら死を選ぶ人にとっては、「そんなこと、知ったことじゃない」のだろうが、残された人や私にとっては重大問題だ。
そんな人達の痕片付けは、私の魂を磨いてくれる(汚してもくれるけど)。

「生きていることに疲れた」
「もう死んでしまいたい」
私だって、そんな心の闇に襲われることがある。
でも、何とか踏ん張ってここまで生きてきた。
生き方に後悔はあるけど、生きてきたことに後悔はない。

また、これからどんな艱難が襲ってくるか分からない。
人や金etc、色んなものに怯え、ビビりながらの人生を歩いているけど、「こんな所でくたばりたくない」という本能がある。
イヤ、「本能」と言うより、死体業で育まれた生魂みたいなものだ(特掃魂もその一つ)。

魂を燃やして、人生を熱くする。
それも私の生き方だ。
(↑このポジティブさは私らしくない?)

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